先週、残念なニュースが舞い込んできました。ロードレースのプロコンチネンタルチームNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネが2019年末をもって活動を終了し、解散するとのことです。
プロロードレースチームとしてのNIPPO
プロロードレースチームは以下の3つのカテゴリーに分けられています。
①UCIワールドチーム
②プロフェッショナルコンチネンタルチーム
③コンチネンタルチーム
①ワールドチームはツールドフランスなどグランツールを含むUCIワールドツアーに出場義務があるチーム。日本人ではバーレーンメリダの新城幸也選手、トレックセガフレードの別府史之選手が所属しています。今回のNIPPOは②のプロコン登録チーム。日本のチームは③のコンチネンタル登録になります。
NIPPOはイタリアと日本のメインスポンサーを持ち日本人を多く起用しています。イタリアの8人につぐ5人。他はスペインや2、コロンビア2。
ここが無くなると言うことは③コンチネンタル⇒②プロコンへの日本人の間口が狭くなります。そのまま②プロコン⇒①ワールドチームへの道も相当厳しいことになることが考えられます。
今後日本企業がプロコンチームのスポンサーになることも期待薄、となるとプロコンチームの目に止まるには早くから海外で活躍するか国内で圧倒的に活躍するかが必要になりますが間口が狭くなった後では海外の経験を伝えられる選手も少なくなりさらに厳しいことになることが予想されます。
プロコンチームとUCI2020年改革
原因はUCIが進める2020年改革と言われています。
チーム運営にはお金が大事。お金を出しているのはスポンサー。チームはスポンサーのアピールが大事。メディアの露出という観点ではグランツールがもっとも最適ですがプロコンチームはワイルドカードでしかでれませんがその選定方法が変わります。以前は4チームほどが主催者の裁量で選ばれていたのがランキング1位、2位と裁量枠2チームになります。
イタリア系のNIPPOは地元枠として参加しやすいジロデイタリアの枠が減り参加が厳しくなります。
ランキング1位、2位を目指すのは育成系のNIPPOでコンスタントに好成績を残すのは厳しい。
有力選手を抱えるにはお金がかかるしそれでも上位に入れるか分からない。
さらに最低人数も増えて通常でもお金は増えるけどグランツール出場は厳しい。ってことで止めてしまおう。になったみたいです。
ワールドチームとくらべて力が劣るプロコン1位、2位がコンスタントにでるよりNIPPOみたいにジロだけ頑張る!とかツールだけ頑張る!みたいなチームを選んだ方がレースとして楽しいと思うんだけどUCIは違うみたいです。レースとしても新城選手、別府選手が開いたワールドチームへの道が閉じてしまいそうで非常に残念な決定です。
2017-05-23ツアーオブジャパンジャパン いなべステージ